第二日目  Arenas 周辺(再び)              ; 目次に戻る : 次の日

 結局、Sotresに行くのは1日延期して、もう1日、Arenasに滞在することになった。私は昨日途中で引き返したNAVAを南斜面側から歩こうと決心していたので、滞在延期は歓迎する気持ちだった。相変わらず、外は曇っているけど、準備万端で宿を出る。

NAVAを西側から見る Novaへ向かうの村の道 歩いて来た村を振り返る

NAVAの登山道はしっかりしていて道に迷うことは全く無い。だけど、大きな石がゴロゴロしていて、この感じはBen Navisに似ている。曇り空で雰囲気も悪い中、カラスのようなでかい鳥が羽ばたいていたり、気味が悪い事おびただしい状況で、当然のことながら回りには誰もおらず、これは困ったもんだ、という気がする中、黙々と歩く。その石の道を一時間近く歩いてだいぶ高度もかせいで同時にかなり寒くなって来た頃、草原のようなところに出る。家がポツポツ見えるけど、無人小屋みたい。そしてどんどん寒くなていく。そのころには、もう上下ともレインウェアーに身を包んだ状態だったけど、さらにポツポツと顔に何かがぶつかって痛い。なんと、雹(ひょう)だ。おまけに風も強い。道はなだらかで歩き易いんだけど、とても不安になる。

そしてついに決断、撤退。今、その時の写真を見ると、とてもそんな厳しい状況には見えないけれど、風が強くて寒くて、これはもういいいやという気になっていた。

石がゴロゴロの上り坂 登って来た道を振り返る 撤退を決めた場所

撤退を決めたはいいけど、麓に降りて来たら、登山道を牛の大群が歩いている、エーッ!!急いでわき道に逃げたり、また、上に登ったり、なかなか下に行けない、困ったもんだと30分ほどウロウロしていると、どこからか牧童2人組が現れて。ちょっと牛達を横にどけてくれて、やっと下界に下りることができた。そう、西洋社会では牛や馬や羊はとっても身近なものなんだ。お昼ころには村にもどって来たけど、とりあえずNAVAの南斜面を途中まで歩けた事で満足し、近くのBARで乾杯。ケソ・デ・カブラレスも旨かった。