2泊めの朝も前日と全く同じ。:
朝2時頃になると、ゴソゴソと山小屋の中があわただしくなって彼らは出発して行った。外は雨が降っている。かなり強い。そうしていると1時間もしないうちに皆戻って来た。一体どうしたんだ、と聞くと、雨が強いので一旦戻ってきたらしい。そうするうちに4時ころになって、雨が弱くなって、さあ出発だ、という事になって皆、出て行った。皆元気だなとあきれてしまう。私は前の日で良かった。
結局7時には起きて、出発の準備をして食堂に降りて行った。なんだかけだるい感じの朝の山小屋である。朝食後、サファレイさんと7時45分に出発。
ラバンラタの山小屋を出ようとすると、一人の男がふらふらとやって来た。どうやら頂上から戻って来たらしい。本人は疲労困憊ながらもかなり興奮している。Congraturations!と声をかけるが、彼は日本人だった。よくやった、エライ!そんな彼はほっておいて、サファレイさんとさっさと山をくだる。どうやら雲の中を歩いているようで、雨が降ってくる。結局雨具をつける事になってしまった。雲の上はまあまあだったけど、下界は天気が悪いようだ。そういえば、昨日麓から登って来た人は、2日間も雨の中を歩いて来たわけだから、たいしたものだ。
軽快に下って来て、ラヨン・ラヨンの分岐点まではすぐにたどり着いた。
だが、そこからが地獄の苦しみだった。まず、この地図がヒドイ → キナバル山の登山地図
てっきり、軽快な下り坂と思っていたのが、強烈なアップダウンの道だった。天気が良ければ、上の方が見渡せそうな道だけど、雨の中ではきつい。なのに驚くことに、この道をきわめて軽装で歩いている観光客が多いのだ。それも、韓国・中国・オーストラリアの人達、彼らはバイテリティーがあるなあ。なんだかんだで、Mesilau Nature Resortに着いたのは12時ころ。この3日間では、この歩きが一番きつかった。サファレイさんの話では、この道が昔はキナバルへの登山道だったらしいが、きついコースなので、最近は、こちらを歩く人はいないんだとのこと。わずか3,4kmなんだけど、雨に濡れながらジャングルの中を歩いていると昔の日本軍の苦労を考えてしまった。
Mesilau Resortのレセプションでうろうろしていると、現地のツアー会社のジンさんがやって来て話を進めてくれる。チェックインは13:00かららしい。食事はできますよ、とのこと。こちらは体が濡れて冷えて寒いけれど、13:00まで待ってください、ということ。しばらくカフェでお茶を飲みながら、ここでぼーっとしててもしょうがないと思って、レストランへ行って食事をする。客は他に誰もいなくて、皆親切なんだけど、早くシャワーを浴びたい気持ち。例によって、やたら量の多い昼食だった。