5日目 Patterdale => Shap                   ; 目次に戻る : 次の日

湖畔の道を歩く 村の雑貨屋さん


泊まった宿は、Patterdaleの隣の、Glenrddingという村。宿泊客は、どうやら私ともう一人の2人だけのようだ。ここのマダムはランチボックスを作ってくれた。2GBPと安くて良い。Helvelynを越えて後はゆっくり歩こうという気分なので、朝はできるだけゆっくりしていたが、結局9時には出発。Patterdaleまでは道路沿いに15分くらい。村の雑貨屋の前には赤い郵便配達の車が止まっていた。時々、大型観光バスも見かけたので、ここも観光地なんだろうと思った。小さい村なのですぐにはずれの山の登り口にたどり着いた。朝から天気が良くて、さあ今日も歩くぞ、という気分。

Patterdaleからの登り道 池にたどり着く マイケル・ジョンソン一行


約20分で、最初の坂を登りきったところに、数人の人が固まっていた。どうやらどっちの道に進むべきか地図をみながら協議しているようだ。さっさと歩けば良いのに、などと気楽に追い越してゆこうと思ったら、なんと彼らはマイケル・ジョンソン御一行様3名と、Grassmereで一緒になった老夫婦の5名だった。どうも、この老夫婦はかなり理屈っぽい人達だ。僕はまっすぐ歩こうと思っていたが、どうやら右に行くべきでは、との ことだ、えっ?と想いながら、うーん僕はまっすぐ行くよと、先に進んだら、10m登ったところで道が無くなりマチガイに気付いた、降りかえると、5人はまっすぐ進もうかなとしている所で、手でここはマチガイで、右が正しい道だよと教える。恥ずかしかったので、そのまま先に進む。すると、大きな池に出た。ここをぐるっと回ってあるくんだけど、ちょうど池の反対側にやって来たマイケル・ジョンソンが「ヘーイ」と大きな声を出す。お返しの返事を送る。結局、彼らとはこれっきりとなった。

登り道 尾根道 岩場で休憩


この日は朝ゆっくり歩き出したおかげで歩き続けて行くと前に人がたくさん見えてきた。中には下って来る人達もいる。ここは、High Streetと呼ばれているところなので、人も多いのだろう。このLake Districtはそぞろ山歩きには持って来いの山があちこちにある。近い将来自分でコースを設定して歩くのも面白いかもしれない。斜面をえっちらおっちら登っている人達を皆振りきって登りきると、風の強い尾根道に出る。昨日越えて来たHelvelynが見える。途中の岩場に着いたら丁度お昼頃だったので、昼食休憩にする。この岩場でアメリカから来たという初老の男性に会う。何故わざわざアメリカからと思うが、話をすると、山歩きは好きだけど、夜はおいしいモノを食べたたいしシャワーも浴びたい、このコースはそういう要求にぴったりで、景色も最高だ。昨晩、アメリカの自宅の妻に、ここは最高だってmailを送ったんだとのこと。オレゴン州ポートランドから来た人だった。


下にHausewaterが見える 向こう側にホテルが見える 湖畔の道を振り返る


尾根から下に湖が見える。そこの下り道にも、人があちこちに滞っていたけれど、皆追い越して、湖にたどりついた。さあ後はゆっくり歩くだけだと思ったが、この日はここからが長かった。湖畔の道はゆるやかなアップダウンの道で、これが延々と続く、途中で一度休憩をとったが、体もだんだんきつくなってきてひたすら辛抱する道だ。湖の端にたどり着いた時にはホッとした。

リスをみかけた ようやく山岳地帯とお別れ また羊たちが見えて来た


湖畔の道を歩き終えて村に入ると、ああ、これでLake Districtともお別れだな、という気分になる。また牧場歩きが始まるのか、とちょっと複雑な気分。山岳地帯の山歩きと、牧場地帯の丘歩きは、全く別物と考えているけど、だんだんとオリエンテーリングのような牧場歩きもまあ悪くないかと感じ始めている。とはいえ、早速この日も手痛い失敗をして1時間くらい無駄歩きをしてしまった。まだまだ修行が足らない。
しかも2箇所で道を間違えたので、かなりショックだ、ようやく目的の修道院の廃墟が見えて来た時には、ああ助かった、という気持ちだった。

修道院の廃墟が見える 修道院の廃墟に到着


宿にたどり着くとマダムが向かえてくれた。またも客は私一人だけ。驚いたのはこの宿の玄関の柱はなんと修道院から持って来たものが使われている。200年くらい前の話らしいが、この近くの家はたいていそうらしい。このShappは時代に取り残された町のようだ。レストランやPUBもあるが、きょうはバテたので近くのFish & Chipsショップとマーケットでビールを買って宿の食堂で広げて食べる事にした。

宿の柱 Fish&Chips 宿の外観