第二日目 Okaka hut => Port Craig ; 目次に戻る :
次の日
朝の目覚めは最悪。室内の建材の臭いで昨晩は良く眠れなかった。おまけに外は暴風雨。個室の客はシャワーを使えるんだけれど、こんな日にシャワーは止めよう。ポツポツと食堂に集まってくる人達も天気に唖然としている様子。朝食はTimが皆に特性ポリッジを振舞うというkれど、ミルク風の甘いお粥は私の口には合わないので、ビスケットを食べる。
Timがラジオで天気予報を紹介するけど、ここはニュージーランドの南の端だから天気予報はあてにならないよ、それに山の上としたでは全然天気が違うし。この大雨がすぐに晴れる事もあるしね。なんだかいいかげんだなぁ。それでも、この雨の中を皆ポツポツと出発してゆく。さすが好き好んでHump Ridge truckに来るくらいだから、皆健脚揃いなんだ。僕も決心して上下のレインウェアをつけて出発だ。さすがに未だ新しいゴアテックスのレインウェアは素晴らしいなどと思いながら1時間も稜線を歩いているとなんだか天気が良くなって来た。そして完全に晴れ渡ってしまった。へぇこんな事もあるんだ。
天気が良いというのは素晴らしい。この木道を歩いているのは昨晩Okaka hutに泊まった人だけだからせいぜい20人。貸切状態なんだとせこい事を考えてしまった。
途中の今の上でビスケットと紅茶で昼食をとって下りに入る。そして最初のViaductにたどり着いた。Hump Ridge truckには3,4個の木製の橋があり、このコースの名所にもなっている。中には少し歪んでいるものもあるけど、近年わざわざ復活させたものらしい。歴史の浅い国の先人を偲ぶ営みというところだろうか。
下界の天気は暑いくらいだ。まるで南国のような樹林帯の道を抜けるとPort Craigに着いた。Port Craigという村は1916年に、Malborough Timberland Companyという会社が木材の切り出し運搬用の港町として作った村らしい。今は殆ど人も少なくなったけれど山号革命の名残を感じさせるところだ。Port Craig hutには当時の白黒写真が多数展示されている。
天気が良くて泳げるのではと思い浜に降りて水温を調べると冷たい。昨晩の雨ですっかり冷えてしまったようだ。おまけに今朝の大雨と強風でOkaka hutにヘリが近づけないとのことで、私の荷物が届かない。食料も海パンもやって来ない。なんとかしてくれ、と管理人に言うとキッチンの食料倉庫を開けて君はここから何でも使って良いよとのこと、お言葉に甘えて、トマトの缶詰を開けてトマトスープを作り、ジャガイモを茹でて、インドネシアのシーチキン・チリの缶詰と合わせて夕食とした。なかなかおししい。
例の南欧の男と親しくなって夕食後いろいろ話しをした。彼はなんとスペイン人でクライスト・チャーチに住んでいるらしい。このコースはLonly Planet で紹介されたおかげで、ニュージーランドの中では外人が多いコースなんだとのこと。確かにアメリカ人もスコットランド人もいる。彼はマウントクックにも登った事があるし、ミルフォード・サウンドのトランピングも行った事があるらしい。彼の感想でも、このコースの小屋のキッチンの設備が極上の部類らしい。たいていの山小屋はガスコンロはあるけど、ナベやフライパンは持参するのが普通らしい。あまりにワイルドで、私には別のトレーニングが必要かもしれない。