1日目 St.Ives => St.Just ; 目次に戻る :
次の日
例によって時差ボケで全然眠れない。夜中はズッと雨が降っていた。8時半になったので朝食を食べに行くと、なんだかレストランもおもちゃ作りのような場所。なんとなく居心地が悪いのでそそくさと済ませる。雨はだんだん小降りになって晴れそう。おっこれはいい、ということで遅めの出発を決意する。9時半にLuggage transfer用の荷物を預けに事務所に行くと、なんとランチボックスが用意されていた。あまり期待していなかったので驚いた。この人がクリスティンさんだったんだ。さてと出発したのが9時50分。宿の前に出ると、中年二人連れのWalkerが居た。この宿に泊まっていたようだ。聞くと昨日St.Justから来たらしく私とは反対方向だ。スノッビーな街だけどWalkerが居たので少し安心して歩き出す。
ST.Ivesには灯台があってそこが最初の30mくらいの登りだ。途中の砂浜ではウェットを着た女性が泳いでいる。おおなんてワイルドなんだと浜辺に降りて水温を確かめるとさほど冷たくはない。そこから灯台に向かって歩いている途中に急に天気が悪くなって雨が降って来た。雨具をとりだしている最中に雨が雹(ひょう)にかわった。顔が痛い。歩き出して30分も経たないうちに、今日はなんていう日だと思いながら雨具を着け終わると雨は止んでいた。なんという天気だ。
海岸線の道といっても内陸の道と同じだ。C2Cの初日のSt.Beesの海岸歩きと似ている。ただ、雨続きなのか、道がぬかるんでいてとても歩きにくい。
海岸線の歩きは変化に富んでいる。近くにストーンサークルがあった。位置はSW4941付近。 「英国ストーンサークル探訪記」には出ていなかった。話変わるど、この人のホームページは初めてイギリスのLDPを歩くときにとても役に立ちました(感謝!!)。海岸線を歩いている人達はけっこう多い。ちらほらと見かける。歩き出して2時間くらいで、宮崎の鬼の洗濯岩のようなところが見えて来たので、ここで昼食休憩にする。地図を見ると、この先15,6kmは充分ありそうだけど初日だし天気もまぁまぁなので不安は無かった。
昼食を終えて歩き出すと反対方向から来るフランス人3人組とすれちがった。なんと、この先ZennorからGurnard's headまでは洪水被害で通行止め、とのこと。なので戻ってバスに乗ってPUBで飲むんだなんて言っている。でもさっきZennorから来た人とすれ違ったからZennorまでは行けるんだよね、と私。情報に感謝して、実は内心、こんな歩きにくい海岸線歩きより、舗装道路の方がいいよなぁなんで軟弱な気分であった。確かにZennor Headを回るとFlood Damageの大きな看板。Zennorの街を目指して内陸部に進む。さすがコーンウォールの田舎だけあって交通量は少ないので助かる。さてGurnard' Headに着いてまた海岸線にもどる。かなりの迂回でけっこう時間がかかった。
実はここから先が苦しかった。雲の動きが早いので、いつ雨が来るのかだいたいわかる。けど雨具をつけるのは面倒だ。でも雨にあたるとけっこう冷たい。何度か雨にあたってそして疲れがだんだん溜まってきた。St.Justの廃坑に近づいた頃はもう5時を過ぎていた。この辺は昔の産業革命の時の錫(Tin)の鉱山の跡らしい。ここでもまた雹にあって心神ともに疲れてしまった。ここは、世界遺産(文化遺産)に登録されているらしいが立ち止まる余裕も無い。そしてこの廃坑跡を過ぎたところで海岸線に沿った道を歩いている内にとんでもない崖の道になって、とても怖い思いをして一気に眠気が醒めた。海岸に近づきすぎるのは要注意である。
宿に着いたら18:30だった。ヘトヘトに疲れていた。そとは薄暗くなっていた。宿の人は親切に待っていてくれた。夜、街のPUBに行く。食べられるお店は4,5軒あるけど、一番外観の良いWellington Armsを覗くと、昨日のSt.Ivesと同じく上品な爺さん婆さんばかり、これはまずいと近くのKings Armsに入ると誰も客がいない。場末感ただようこのPUBで夕食をとる。地元のビターはその名もTinner, 3.8%であるがまあまあ良い。このPUBで地元の魚のFish Cake という料理を頼んだら、なんとそれは"サツマ揚げ"であった。ツナギにジャガイモが入っているので味や食感は違うけど見掛けは全くのサツマ揚げである、これには驚いた。
今日のコースは30kmくらいはありそうなコースだった。ちょっと疲れた。