Arthur's Pass ; 目次に戻る : その後

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朝Twizelを出発し、いったんAshburtonに戻って軽く腹ごしらえしてからArthur's Passを目指す。下界は晴れているけど、山岳地帯に入ると曇ってくるという天気だ。ドライブを続けている内に何故アーサーズパスが話題になるのかが分かって来たように思う。ここは全くの荒野なんだ。"荒野"というと嵐が丘のようなイメージがあるけれど、でもあそこは車で走るとあまり荒野という感じはしない。007の映画SkyFallに出てきたスコットランドの風景と同様に、このArthur's Passはドライブできる荒野なんだ。あれ、このへんはどこかの車のCMにも使われていたのではないだろうかと思えるような場所もある。ただし、このルートは予想どおり全く休憩所や売店というものが無い。なので、その荒野の風景の写真が撮れなくて少し残念。

南島の各地ではかなり雨が激しいようで、西海岸の道路では交通がストップとかラジオで言っている。確かにArthur's Passsの手前では川が濁流のようになっていた。村に着く直前の道では深さ20cmくらい道路上を5mくらい冠水している場所が2,3箇所あり、こりゃ夜到着の人は大変だなぁと思った。

天気は晴れだけど、西の方の山岳地帯を眺めると、上の方は雲の中のようだ。こりゃ山は雨だな、と内心覚悟する。

着いたモーテルAlpine motelはキャンプ場のコテージのような所で、こんなところでゆっくりするのも良いかもと思った。夜になっても時々雨が降るのでこりゃ明日はAvalanche Peakは無理かなとあきらめる

<< Avalanche Peak >>

朝食を終えて、外が急に晴れて来たの9時半ころに宿を出る。駅に行くと、まだ朝早いのか人気ないけど少人数の中国人がいた。あれは観光客なんだろうか? DOCのオフィスは開いていて、Avalanche Peakへの行き方を聞く。出てきた若い学芸員風のお兄さんは、上は雪だから絶対無理だとかなり頑固だ。いろいろ聞き出す内に、それじゃ、Avalanche Peakへの途中にLookout Pointがあるので、そこまで行ってみたら良いでしょう、ということになり、そこで妥協する。そしてDOCの裏から歩き始める。

Arther's Passの駅 Arther's Passの駅 Arther's Passの駅と向かい側のDOC事務所

上の写真はArthur's Passの駅だけど、右の写真で駅の向かい外の建物がDOCの事務所。

歩き始めるといきなり急な登り道。おまけに昨晩からの雨で道が小川のようになっている。それでもなんとか1時間ほど歩いていると、ああここが見晴らし台なのかなという場所にでる。ちょうど森林地帯を抜け出たあたりだ。それが下の写真。

DOCからの登り道 谷間の村を見おろす 谷間の村を見おろす

せっかくなのでもう少し上まで登ってみると、地面には昨晩の雪が残っている。そして、さかんにKeaが寄ってきた。景色は申し分ないけれど、少し寒い。Arthur's Pass は広大な山岳エリアで地図を見るとルートは整備されているようだけど、普通の人が歩くのは、無理だ。このAvalanche Peakのルートはその広大な山岳エリアの雰囲気を少し味わえる貴重なルートだ。ただ寒いし地図も無く道もわからないので、先の見晴らし台付近に戻って、持参したビスケットで昼食休憩を取ることにした。

未だ昨日の雪が残っている 未だ昨日の雪が残っている KEAがえさを求めて寄ってくる

そして休んでいると、なんと下から登っている二人組がいる、若い男女だ。それも、とても身軽な格好で。上に行くのかと聞くと、そうだよ、といかにも簡単に答える。よし、これはありがたいと彼らの後ろに付いて行くことにした。彼はどうも、ここのルートは良く知っているようだ。

登るにつれて、風は強く寒くなってきたけれど周りの山並みも良く見えてくる。下の右の写真のように、一応ポールが立っている。

水仙の花 周辺の山々 ポールがあるのぼり道

そしてAvalanche Peakに辿り行いた。標識も何もない。これは予備知識なしではこの天気のなかでは無理な場所だ。彼らに感謝。
下の真ん中の写真がAvalanche Peak。下の右の写真はAvalanche Peakから先の方を見た風景。風が強く寒くなってきて、これは早く降りた方が良いとそそくさと降りてゆく。

ポールがあるのぼり道 Avalanche Peak 周辺の山

途中で分岐点があった。来る時は気づかなかったけど、彼が、僕らはこっちへゆくけど、君はこっち?かな、というのでそちらへ進むことにした。それが周回コースだったのは後で気づいた。降りてくると、南の方は晴れているので安心した。そして、登ってくる人達がいて3組とすれ違った。上は風が強いよ、とか、先にもう一つ3人組がいるよとか、アドバイスしながら、この辺は日本と同じだ。このAvalanche Peakの北側の道は、いかにも山登りという景色が見える。

北側へ降りる道 降りてきた道を振り返る かなり下ってようやく村を見えてきた

そして無事に村に到着。下界は晴れていて暑い。村のカフェや売店は大賑わいだった。ただ皆は普通の観光客で、その中をWalking shoesを履いて上は脱いでランニングシャツ1枚で小さいリュックを背負っていた私はかなり異質の客だったと思う。そこでミンチパイとビールを買って帰り、部屋で乾杯。あぁ無事に帰ってこれて良かった。
そのささやかな祝杯の写真が下。とりあえずNZに来た目的を達成できて良かった。Speightsは山歩きの後で飲むとおいしい。

ささやかな祝杯