◇北穂→涸沢小屋
連泊なので、朝食は6時ころかなと思ってたら、5時半に声がかかる。
連泊者は2人だけ。もう一人は栃木から来てるオジサンで今日も連泊とのこと。彼も好天に驚いていた。
松本へは16:00時のバスなので、ゆっくり下山できると全く緊張感の無い土曜日の朝。
下の左の写真は朝の槍ヶ岳と松本方面の雲海。でもその内に雲も上がって良い天気になりそうな感じ。
6時15分に出発。さらば!北穂高小屋。涸沢小屋には8時5分着。さすがに下りは楽だった。
ただ、あまりに暑くてシャツを脱いでタンクトップ(モンベル)姿で、いつものスタイルだ。
驚いたのは下りの岩場でもスティックを使う人がいたことだ。困ったもんだ。
涸沢では念願のソフトクリームを食べる。涸沢のテントが2日前より増えている。やはり週末だ。
ここからは、もうヘルメットは不要だ、と少し楽になる。涸沢小屋出発8時25分出発。
◇涸沢小屋→横尾山荘
実は涸沢のテント場で、急に先を行く人がいなくなって、降りる道が不安になってウロウロしている時に転んでしまった。
少し疲れているようだ。先を急ごうと進むと、突然に大勢の人が見えてくる。登りの人達だけど、下りの人も多い。
本当にスティックの人達がじゃまで、だんだんカサついた気持ちになって、ずんずん進む。
お盆休みの涸沢は、こんなに人が多いんだと呆れてしまう。
横尾に着く直前でまた転んでしまった。でも予想より早く10時40分に横尾に着いた。
実は、帰りのバスの前にお風呂に入りたい。上高地温泉ホテルでは15:00まで日帰り温泉を受け付けている。
観光地温泉ホテルの日帰り温泉サービス
だから、横尾を11時半ころ出発すれば、楽にお風呂に入れるなあと考えていた。
でも、横尾のテント場に着いて、水場の周りで休んでいる多くの登山客に影響されて、ついゆっくりしてしまった。
蚊取り線香を付けて、ビーフシチューのお粥を作って早めの昼食にしたり、テントをたたんで出発したら、丁度12時だ。
ジップオフパンツの下を取り外して半ズボンになって、少し快適。
◇横尾山荘→上高地温泉ホテル、バス
実は上高地温泉ホテルへの道を良くわかっていない。そこで、河童橋に14:45までに着いたらトライしようと考えた。
なので横尾から先は必死に歩いて、先行する人達を追い抜いていった。
クマが出た!!
明神館の直前の道で、突然、山岳係員のようなオジサンに道を止められた。トランシーバーを持っている。
40mほど先に、別の係員がいて、その間の通行を止めている。下り方面では私が先頭で、後ろにパラパラと人がやってくる。
見ると、15mほど先の草ムラにクマがいる。座ってクサをかじっている、まだ若いクマのようだ。
クマには西丹沢で2回ほど遭遇した事があって様子はわかるので係のオジさんに言った。
「この距離だったら、ここから囃(はや)し立てたら、あの熊は向こうに行きますよ、やりましょうか」
「いやいや待ってください。環境省は、そんな事はしないんです。じっと待って下さい。」
「えーっ」というやりとり。しょうがないので、リュックを下ろして休憩する。
場合によっては、ここで捕獲、駆除ということになるかもしれないらしい。
トランシーバーから漏れ聞こえてくる本部とのやりとりは、現場の切実感が伝わっていない感じだ。
そうこうする内に、クマが動き出して、山側の茂みの中に消えていった。やれやれ。5分くらいの休息だった。
なんだかんだで、河童橋が見えて来たのが14:40ころ。
往きは川沿いのハイキングコースを歩いたけれど、帰りはずっと車道を歩いていた。
河童橋を過ぎても、このまま車道を歩けば良いと思ったのがマチガイで大きく時間をロス。
なんとか梓川の方にもどって上高地温泉ホテルに着いたら15:00直前でぎりぎりセーフ。
手提げ袋には着替えと髭剃りを用意していたので、ここでさっぱり出来た。
◇新島々
帰りの松本行きのバスは、新島々どまり。
ただ同じ時刻に上高地から臨時バスが3台も出るようで、自分のバスを見つけるのに苦労した。
新島々で電車に乗る時に松本駅で降りる時に使うチケットをモバイル乗車券メンバーに配る。
ああ、こういう仕組みなんだと初めて理解する。
実はこのチケットを私は無くしてしまったので松本駅に着いてから運賃710円を払って一番最後に降りた。
帰宅して、手提げ袋を整理していると中からチケットが出て来た。それが、これ。
◇松本、特急あずさ
実はお風呂に入った時に両足の裏に血豆が出来ていることに気付いた。道理で足が痛いわけだ。良く歩いたものだ。
松本では、あまり歩きたくないので、アルピコバスターミナルの上のサイゼリアに行った。
サイゼリアの店内では、サラリーマン風のオジサン2人連れの客もいて、彼らは氷結を缶で飲んでいた。
えっと驚いたが、なんとメニューに氷結の缶があるんだ。私はキリンの生ビールで乾杯した。
帰りの特急あずさの中でも、上高地温泉ホテルで買ったワインを飲んでいた。
北穂高小屋のお土産に買ったステンレス製マグカップを使って、しみじみと。
(背景が白いのは、車両内の先頭の席なので前方が白い壁のため)
自宅に着いたのは23時半ころ。長い一日だった。
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